ウイルス性胃腸炎

今はウイルス性胃腸炎が多いですね。

症状と検査結果から見ると流行しているのはノロでしょうか?

 

感染による胃腸炎はウイルス、細菌、寄生虫といったものがありますが、もっとも多いのがノロとされます。

ノロはひきこむと1~3日嘔吐下痢で辛い思いをします。インフルエンザなんか目じゃないくらい感染力も強く、手洗い、ハイター消毒などしか対処法もない困った病気です。

病院内で発生するとみな大慌てです。

小児ではロタウイルスも代表的で、ノロは大人も子供もほとんどは3日以内に治るのに対して、乳幼児のロタは1週間程度続くこともあります。熱も40℃以上も珍しくありません。

ウイルス性胃腸炎には根本的治療はなく、水分摂取できない日が続くと入院せざるを得ないので、ロタはしばしば入院します。ノロはほとんど入院しません。

小児はロタの方が怖いのですが、小児期に100%感染するため大人はロタに対して抵抗力があるので軽くてすみます。ノロよりロタの方が種類が少なく、抵抗力が付きやすいといる理由もあります。

最近はワクチンもあるので小児でも流行が減ってきているようです。(水疱瘡なんかも定期接種開始後は激減しており、ワクチンの効果は絶大です)

他にもエンテロウイルスなども胃腸炎を起こしますが迅速検査できるのがロタ、ノロ、アデノのみなのであまり知られていません。実はノロの検査も3歳を越えると保険適応外なので検査しないことが多かったりします。

まあ、ウイルス性胃腸炎では、「水分摂取できないと点滴する」以外の治療はないので、診断する意味もないかもしれませんね。

他方で、細菌性腸炎でも海外などでは抗生剤は必要なく、重症例以外は基本的に経過観察という風潮のようです。

水分摂取以外で大事なことは看病する人がうつされないことですね。

 

ちなみに小児科医は、ノロで寝込むようだと修行が足りないと言われます。血液や循環器など基本的に感染症を診ない専門的なとこ以外の一般小児科では、感染症と常に接しているのでワクチンを接種し続けているようなものです。そのため、キャリアを積むと抵抗力ができるのです。

だから、小児科になり立てや、小児科を回っている初期臨床研修医が調子を崩すのは通過儀礼のようなものです。